言語行動による情動行動の制御
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
行動分析学において,情動行動は,誘発刺激や強化刺激を操作することによって制御される行動として定義される。一方,認知心理学において,これらの情動行動は,事実に対する解釈によって制御されるとされる。随伴性の心理学の観点において,この事実と解釈を分析すると,事実とは,実際の環境と情動行動の随伴性であり,解釈とは,随伴性に関する言語行動であると考えられる。この事実上の手続きと解釈上の手続きの変換には,実際の先行刺激と後続刺激が同型の手続き間で変換が可能である(同型変換)と後続刺激が異なるものの間で変換する場合には,強化子の機能の変換が必要である(異型変換)という基本原則がある。また,解釈の方法は,直接変換,含有変換,切り取り変換がある。事実上の手続きに対して解釈による変換を行う際に,これらの変換ルールを使用することによって,より簡単に,情動行動の制御が行えるようになり,また,その情動行動を維持するすることが可能となる。
- 駒澤大学の論文
著者
関連論文
- 顔文字が文章の信頼度に及ぼす影響(安藤喜久雄先生退職記念)
- 単語の繰り返しが文章の信頼度に及ぼす影響
- 脳波にみられる個人差および恒常性(追悼 水原泰介教授)
- 占い用語が文章の信頼度に及ぼす影響
- 禅研究への社会心理学的知見の適用 : 禅に関する心理学的研究の諸問題II
- 瞑想に関する心理学的研究(第3報)
- 随伴性の心理学 : 応用編:モラル・ハラスメント(原田信一先生退職記念)
- 随伴性の心理学 : 方法論
- 随伴性の心理学 : 手続き施行者の感情
- 単語の繰り返しが文章の信頼度に及ぼす影響(2)
- 随伴性の心理学 : 対人行動について(寺岡隆先生退職記念)
- 随伴性の心理学 : 行動の単位と系の問題
- 文化心理学と随伴性
- 言語行動による情動行動の制御
- 情動と随伴性(中村昭之先生退職記念)
- 数息観に関する心理学的研究(2) : 呼気の数息に関する予備的検討(追悼 水原泰介教授)
- 表情筋筋電図の平均加算法 : フーリエ変換法による基線合致法(追悼 篠原英壽教授)
- 態度と随伴性(追悼 山本康正教授)
- 誤信が行動に及ぼす影響とその効果