森林の生産構造に関する研究(XX) : ハンノキ幼齢林の一次生産力
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概要
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長野県大町市近くの15年生ハンノキ林で, 葉の展開様式を追ってその生命表を作り, またその林分一次生産力を測定した結果, ハンノキ林の生産効率の高いことが認められた。新条の伸長に伴って, 葉は順次展開し, 最大第18葉位にまで達したが, 第1葉は51日, 第2葉は91日, 最長は第5葉で127日(全平均100日)の平均寿命であり, 盛夏までに年間量の17%の落葉をみた。伐倒調査によって求められた1981年1生育期の初めと終わりの現存量の差(12.6t/ha・年)に, 同期間内にトラップに捕捉された枯死脱落量(5.7t/ha・年, 地下部推定値を含む)と, 捕捉糞量から推定された被食量(0.2t/ha・年)を加え, 純生産量は18.5t/ha・年と計算された。この数値は落葉広葉樹林の既往のデータと比べてかなり大きい。林分のクロロフィル現存量は秋季に12.3kg/haと求められたが, その18%は幹や枝に存在した。
- 日本森林学会の論文
- 1987-06-25
著者
-
只木 良也
信州大学理学部
-
只木 良也
林業試験場:(現)信州大学理学部
-
森 茂太
ムラワルマン大学熱帯降雨林再生研究所:(現)森林総合研究所北海道支所
-
森 篤則
信州大学理学部:(現)八戸北高校
-
森 茂太
信州大学理学部
-
森 茂太
森林総合研究所北海道支所
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