森林の生産構造に関する研究(IV) : 林分および単木の葉量についての若干の考察
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概要
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森林の物質生産を解析する上に, 林分あるいは単木の保有する葉量を知ることは重要な意味をもっている。完全に閉鎖した純林分における単位面積あたりの葉量は, 樹種ごとにほぼ一定であり, 近縁種はそれぞれよく似た値を示し, また生活型ごとにも似ているようである(表-1)。葉量と光は光合成の際の重要因子であるが, 林内照度の測定によって, 数樹種の葉の吸光係数を求め(表-2), また林分の葉量の垂直分布の例を示して若干の解析を加えた(図-1)。単木の保有する葉の量をあらわすものとして提示された KITTREDGE の式(図-2)は実用性の高い利用価値をもっているが, 同一種で常に一定の常数をもつわけではなく, 生育段階(図-3), 競争状態(図-4)などによって林分ごとに違った関係となる(図-5)。しかし林分ごとの差とは無関係に, 単木の保有する最多葉量, 最少葉量を示す線や, 上層木のみを対象とする線は KITTREDGE 式で適用できる。
- 1963-08-25
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