ヒノキ林木の幹の呼吸について

スポンサーリンク

概要

論文の詳細を見る
ヒノキ(Chamaecyparis obtusa)林で, 幹の切断材の呼吸速度と切断材の周囲長の関係を調べた。切断材の長さ当りの呼吸速度は切断材の周囲長, 切断材を採集した木のサイズの両方に依存していた。1本の木において, 長さ当りの呼吸速度と周囲長の関係は一般に直線で近似される3つの部分から成り立っていた。この関係をもとにして, 単木の幹の呼吸速度を推定する式を提案した。切断材の表面積と重量を考慮して, 切断材の長さ当りの呼吸速度と周囲長の関係を, 重量当りの呼吸速度および表面積当りの呼吸速度と周囲長の関係に変換した。測定値はこれらの変換された関係によく適合した。3つの異なった単位の呼吸速度の中で, 長さ当りの呼吸速度が年間の材積成長量と最も深い関係にあった。切断材の周囲長および短材の採取木のサイズにかかわりなく, 切断材の長さ当りの呼吸速度は, ほぼその材積成長量に比例していた。
日本森林学会の論文
1988-11-01

著者

関連論文

もっと見る

スポンサーリンク