実験的ラット子宮および卵巣腺癌由来の培養クロンー株細胞のinvitroにおける凝固線溶活性と抗線溶剤の増殖に及ぼす効果
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概要
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実験的に作製されたラット子宮及び卵巣腺癌由来の培養クローン株細胞の凝固線溶活性,各種抗線溶剤の増殖に及ぼす効果をin vitroで検索し,以下の結果を得た.1)子宮腺癌由来(HTP/Cl及びLTP/C3)及び卵巣腺癌由来(ROT58/C3)のすべてのクローン株細胞に凝固線溶活性が認められた.2)ヒト urokinaseとクローン株細胞の産生するplasmimgen activator(plg.act.)との間に免疫学的に共通抗原性を認めなかった.3)各種抗線溶剤はROT58/C3細胞のin vitroにおけるコロニー形成率を濃度依存性に抑制Lたが,10〜100μg/mlのt-AMCHA低濃度処理では逆にコロニー形成率を促進し,1,000μg/mlの高濃度処理で抑制された.4)ヒト urokinase12IU/mlは R0T58/C3の細胞のコロニー形成率を促進したが,120IU/mlでは抑制した.5)plg.除去によりROT58/C3細胞のコロニー形成率は著しく抑制されたが,plg.添加によりある程度回復した.以上の結果は悪性腫瘍に対する抗線溶剤の治療効果が示唆される反面,効果を期待するためには投与量の慎重な検討が必要であることを示唆している.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1980-07-01
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