In vitro における培養絨毛癌細胞株のAMBとAct-D併用による抗腫瘍効果増強に関する研究

概要

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2種のヒト絨毛癌培養細胞株(BeWoおよびSCH)のAct-D感受性、生存率の変化をinvitroで調べ以下の結果を得た。1)細胞生存率を指標とすると、Act-D感受性は、BeWo、SCHの順であった。2)3^H・Act-Dの取り込みは、2時間処理後BeWo株39pmol/10^6cells、SCH株12pmol/10^6cellsであり、細胞内Act-D濃度は感受性と相関した。3)AMB併用によりAct-Dの取り込みは、両株ともAMB濃度依存性に増加し、細胞内Act-D濃度は、AMB10μg/ml併用2時間処理後BeWo株で2倍、SCH株で2.3倍に増加した。一方Act-Dの放出はほとんど影響を受けなかった。4)AMB10μg/m1単独投与では、生存率に変化を与えなかった。5)AMB併用による生存率の変化は、BeWo株で1、000倍濃度のAct-Dとほぼ同様であった。以上の成績よりAct-D とAMB 併用療法は、薬剤抵抗性絨毛癌治療への一つのアプローチを示唆している。
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1987-01-01