絨毛癌のFirst-line, Second-line化学療法に関する臨床的研究
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概要
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1983年以降当科で治療された絨毛癌28例, 37回の治療を対象とし, MOA(moderate dose MTX, Act-D, vincristine), MEA(moderate dose MTX, Act-D, etoposide), FA(high dose 5-FU, Act-D)療法の寛解率, 再発率, 自他覚的副作用を以下検討した. 1. MOA療法は初回治療4例, 再発治療2例の計6例に行われ, 全例MOA療法のみで寛解したが, 2例(33.3%)が再発した. 2. MEA療法は初回治療12例, 治療の既往がある12例の計24例に行われ, 19例(79.2%)はMEA療法のみで寛解したが, 2例(10.5%)は再発した. 3. FA療法は初回治療1例, 既往治療のある6例の計7例に行われ, 1例は死亡, 6例は寛解した. また現在まで1例の再発を認めている. 4. これら3種類の化学療法の導入により, 絨毛癌の生存率は64%から90%へと向上し, 現在まで3例の死亡をみるに過ぎない. 5. これら化学療法による主な自覚的副作用は口内炎, 悪心, 嘔吐, 脱毛などであるが, FA療法の自覚的副作用は他の2種に較べ軽度であった. 6. 他覚的副作用を化学療法コース別に検討したが, 白血球数に関してはMEA療法で13コース(6%), FA療法では4コース(7%)に重篤な骨髄抑制を認めた. 一方血小板数ではMEA療法の11コース(5%)で25,000未満に減少し, これら治療に際しては化学療法剤の減量など注意を払わなければならない.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1993-11-01
著者
-
高見澤 裕吉
獨協医大
-
松井 英雄
千葉大
-
高見澤 裕吉
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
稲葉 憲之
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
松井 英雄
千葉大学医学部産科婦人科学講座
-
高見澤 祐吉
獨協医大
-
高見沢 裕吉
獨協医大
-
江口 修
千葉大学医学部
-
高見澤 裕吉
獨協医科大学 産科婦人科
-
高見澤 裕吉
千葉大学医学部産婦人科
-
江口 修
君津中央病院産婦人科
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