絨毛性疾患の予後因子に関する検討 : 寛解率, 再発率の面から
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概要
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1973年から1988年の16年間に千葉大学産婦人科教室では286例の絨毛性疾患(除奇胎)を治療した. これら症例のうちlow riskより再発した4例を含むhigh risk 69例(除侵入奇胎)を対象とし, (1)治療前尿中hCG値, (2)先行妊娠の種類, (3)先行妊娠より治療開始までの期間, (4)転移部位, (5)患者年齢, (6)化学療法の種類, (7)手術療法の施行時期および, (8)追加化学療法コース数による寛解率, 再発率を検討し以下の結果を得た. (1)寛解率の面から有意差を認めた項目は転移部位, 化学療法の種類の2項目であり, 治療前尿中hCG, 潜伏期間は寛解率にほとんど影響を与えなかった. (2)再発率の面から有意差を認めた項目は, 手術施行時期の1項目のみであったが, 治療前尿中hCG低値群, 胞状奇胎を先行妊娠とする群で再発率は高かった. (3)時代別のhCG測定法と再発率との間に有意差ほ認めなかったが, 低単位hCG測定により再発率は若干減少した. (4)追加化学療法コース数と再発率との間に一定の関係を認めなかったが, 7コースの追加を行った症例よりの再発は8.3%(1/12)と低率であった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1991-02-01
著者
-
松井 英雄
千葉大
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部産婦人科
-
松井 英雄
千葉大学医学部産科婦人科学講座
-
高見沢 裕吉
千葉大学産婦人科
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部産科婦人科学講座
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部
-
小林 治
千葉大学医学部産婦人科
-
高見沢 裕吉
千葉大医学部産婦人科
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