新しく開発したin vitro抗癌剤感受性試験(核形法)による卵巣癌の個別化化学療法成績
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概要
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新しく細胞核の形態変化を指標としたin vitro抗癌剤感受性試験 (核形法) を開発し, 50例の卵巣癌患者に個別化化学療法を試み, 他の化学療法 (主としてシスプラチン併用化学療法) と比較検討した1. 核形法の成功率はほぼ100%であった。2. 評価可能病変あり患者13例の核形法による個別化化学療法の奏効率は, 前回化学療法なし (新鮮) 患者で4例中3例 (75%), 前回化学療法あり患者で9例中3例 (33%), 全体で6例 (46%) であった。一方, 他の化学療法による評価可能病変あり患者9例の奏効率は0例 (0%) で, 両者間にp<0.05の危険率で有意差が認められた。3. 評価可能病変なし患者22例を, 核形法による個別化化学療法群 (7例) と他の化学療法群 (15例) で生存率, 生存期間について比較すると, 個別化化学療法群 (5年生存率45%, 平均生存期間39カ月) のほうが他の化学療法群 (5年生存率20%, 平均生存期間24カ月) より優れていたが, 有意差は認められなかった。4. シスプラチン併用化学療法を核形法で調べると, コース数が増えるとともに感受性薬剤が減少し, 6コース以上になると生存細胞に対する感受性薬剤は皆無となった。以上の結果から, 核形法による個別化化学療法はシスプラチン併用化学療法後のsecond line化学療法として, 感受性薬剤が選択できれば十分意義が認められる。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1991-10-01
著者
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
高見澤 裕吉
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
高見沢 裕吉
千葉大学産婦人科
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部産科婦人科学講座
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産婦人科
-
時田 尚志
千葉県がんセンター・動物管理室
-
高見沢 裕吉
千葉大医学部産婦人科
-
飯島 信博
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
時田 尚志
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
大崎 達也
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
大崎 達也
千葉県がんセンター・婦人科
-
高見澤 裕吉
千葉大学医学部産婦人科
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