ラット子宮のエストロゲン依存性に関する特異的マーカーの検索 : 子宮ペルオキシダーゼ
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概要
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エストロゲン投与により子宮ペルオキシダーゼ(以下UP)が誘導されるが, このUPが子宮におけるエストロゲン依存性を示す特異的マーカーになり得るか否かをラつトを用いて検討した.1)UPは生後40目以前の未成熱ラつトおよび去勢成熟ラつト子宮では著しく低値(0.1〜1unjts/mg tissue)であつたが, 正常ラつトにおいては膣開口後子宮重量の増加を伴ない急速に上昇し, 70日齢でピークを示し, 以後低下した.2)生後15日後にエストラジオール-17β(以下E_2)を投与すると初めて子宮重量の増加とともにUP誘導が認められた.以後日齢を経るに従つてUP誘導は増強した.3)妊馬血清ゴナドトロピン(以下PMSG)投与でも子宮重量の増加と共にUP誘導を認めた.4)E_2投与による各臓器におげるペルオキシダーゼ誘導を検索すると子宮では約200倍と特異的に誘導され, 又膣でもわずかに誘導が見られた卵巣, 下垂体では認められなかつた.5)E_2投与によるUP誘導は, actinomycin-D, cycloheximideおよびtamoxifen投与で抑制された.以上正常ラつト子宮では, in vivoでE_2投与により子宮重量の増加を伴ないUPのde novo合成が認められるので子宮のエストロゲン依存性を示す特異的マーカーとしてエストロゲン受容体とともに有用であると考えられる.
- 1981-04-01
著者
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部産婦人科
-
森川 真一
千葉大学医学部産科婦人科学講座
-
高見沢 裕吉
千葉大学医学部
-
菊池 義公
千葉大学医学部産科婦人科学教室
-
関谷 宗英
千葉大学医学部産婦人科
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