Enzymeimmunoassay(EIA)法を用いたhuman chorionic gonadotropin(hCG)測定法の開発と臨床応用に関する研究
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概要
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hCGに対するEnzymeimmunoassay(EIA)を開発し,絨毛性疾患の管理に応用した.1.抗hCGβ,HRP-抗hCG抗体によるサンドイッチ法(method I)では,測定範囲0.5〜100ng/ml,hCG-RIA(CIS hCG PR Kit)との相関は,相関係数r=0.99,回帰直線y=1.02X+2.3であった.変動係数はintraassay 1.8%,interassay 5.8%,回収率は尿95.6%,血清85.5%であったが,0.5%ゼラチン溶液で血清を2倍に希釈することにより94%に上昇した.2.抗hCGβ,Biotin-抗hCG抗体,Avidin-HRPによるサンドイッチ法(method II)では,測定範囲0.1〜20ng/ml,hCG-RIAとの相関は,相関係数r=0.98,回帰直線y=0.96X-0.38,変動係数はintraassay 5.2%,interassay 9.5%であった.3.正常男女,LH surge,更年期婦人の血清,尿309検体をmethod Iを用いて測定,正常値は2ng/ml以下であった.4.HAR法でLHレベルを示した時期の,絨毛性疾患外来follow-up患者血清320検体,治療中患者血清91検体をmethod Iで測定した.follow-up患者血清は全例2ng/ml以下の値であったが,治療中患者血清91検体では,51検体56%が2ng/ml以下の値であり,40検体44%でhCGが検出され,最高15.8ng/mlであった.5.method Iによる血中hCG測定でHAR法より約2ヵ月早く再発の診断が可能であった症例があり,本法による絨毛性疾患の管理は,再発の診断,寛解の判定,化学療法打ち切りの時期の判断にHAR法より有用であった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1983-06-01
著者
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