バガスの化学的前処理と酵素分解性(農芸化学科)
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概要
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バガスの酵素分解性に及ぼす化学薬品処理の影響について明らかにする目的で,粉砕バガスを各種化学薬品で処理を行ない,処理バガス中のセルロース及びリグニン含量と酵素分解性について調べた。粉砕バガスに0.5%水酸化ナトリウム,20%エチレンジアミン,5%次亜塩素酸ナトリウム,5%亜塩素酸ナトリウム及び35%過酸化水素水-酢酸(1 : 1)溶液を加え,120℃で20分間処理を行うと処理バガス中のリグニン含量が著しく減少し,セルロース含量は増大した。脱リグニンの程度からみた最適水酸化ナトリウム及び亜塩素酸ナトリウム溶液濃度はそれぞれ0.5%(W/V)と,3.0%(W/V)であった。粉砕バガスを0.5%水酸化ナトリウム,20%エチレンジアミン,5%次亜塩素ナトリウム5%亜塩素酸ナトリウム及び35%過酸化水素水-酢酸溶液で処理するとSporotrichumセルラーゼによる分解性が著しく高められた。前処理バガスの酵素分解性はリグニン含量に依存して増大した。2.0%亜塩素酸ナトリウム処理バガスセルロースの酵素分解性は約82%を示し,0.5%水酸化ナトリウム処理バガスの酵素分解性と同程度であることがわかった。
- 1990-12-05
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