動く輪郭の速度知覚 : 視覚系は繰り返し計算を用いているか
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概要
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視覚系が解くべき多くの問題は最適化問題として定式化されている.理論的には,この種の最適化問題の解法に局所性を要求すると繰り返し計算が必要なことが示される.しかし,フィルター等による一撃アルゴリズムが脳内で用いられていると考えている研究者も多い.視覚課題は瞬時に達成されているという内省もその理由の1つである.そこで本研究では速度知覚に関する心理実験をモデルによって解析することにより,視覚系が繰り返し計算を行っている可能性が高いことを示す.そのために,我々はBen-AvとShiffarの心理現象を説明するモデルを提案する.さらに,その解析結果から繰り返し計算を行っていることの強い傍証となる新たな心理実験を提案し,その実験の結果をモデルにもとづき予想する.
- 電子情報通信学会の論文
- 1997-03-18
著者
-
川人 光男
科学技術振興事業団学習動態脳プロジェクト
-
川人 光男
(株)atr計算論的神経科学プロジェクト
-
岡田 真人
科学技術振興事業団戦略的創造研究推進本業(さきがけ研究21)
-
福島 邦彦
大阪大学 大学院基礎工学研究科 システム人間系
-
松川 直樹
大阪大学 基礎工学部生物工学科
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