ピーマンの生育, 果実発育と収量に及ぼす仕立本数, 育苗日数と栽植密度の影響
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概要
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ピーマンの生育, 果実発育ならびに収量に及ぼす, 株当たりの仕立本数と育苗日数の影響を調査した. ビニルハウスへ定植後, 実験Iでは30日育苗と45日育苗の‘カリフォルニアワンダー’,‘新さきがけ’と‘ししとう’を用い, 仕立本数を2本あるいは4本と変えた. 実験IIでは33日育苗の‘栄光’苗を用い, 仕立本数を1, 2, 4本と変えた. いずれも栽植本数を変えることにより, 処理区(9m2)当たりの総主枝数を同じとした.仕立本数を少なくして栽植本数を増加するほど, すべての品種について処理区当たりの着果数と収量は増加した.‘カリフォルニアワンダー’と‘新さきがけ’では, 仕立本数の影響は‘ししとう’より顕著であった. 処理区当たりの主枝数が同じであれば,‘カリフォルニアワンダー’を除き, 30日育苗区の着果数と収量は45日育苗区より増加した.地上部ならびに地下部の乾物重は, どの品種についても仕立本数が少ないほど増加した. また仕立本数の少ないほど, 30日育苗区の全乾物重はどの品種についても45日育苗区より増加した.‘カリフォルニアワンダー’の2本仕立区を除き, 30日育苗区の太根数は45日育苗区より増加した. どの品種についても収量と太根数あるいは総葉面積との間に, それぞれ高い正の相関が認められた.仕立本数が少ないほど, どの品種についても果実肥大は促進され, 正常果率と1果重はともにやや増加した. 各品種とも, 30日育苗区の正常果率と1果重は, 45日育苗区よりやや増加した.以上の結果から, 供試した4品種について仕立本数を少なくして栽植本数が増加するほど, 収穫果数が増加して増収になることが示された. これは仕立本数を制限して栽植本数を増加することにより, 光合成が促進されるとともに単位面積当たりの太根数, 乾物重と葉面積が増加したためと考えられる.
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