キャベツの結球現象に関する生理学的研究 : (第2報)断根の結球体勢に及ぼす影響
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概要
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キャベツの結球体勢に根がどのように関与しているかを断根によって調査した.1. 11月27日まき‘四季穫り’キャベツを供試して行った断根処理では, 断根は葉面積に対して著しい影響を及ぼさなかったが, 葉の展開角度及び葉形比に対して著しい影響を与え, 葉の立上り及び葉形比の低下が見られた.2. 4月14日まきキャベツを5月22日, 6月1日, 11日に約1/2断根して断根時期別の影響を, また6月1日に約1/4, 2/4, 3/4断根して断根程度の影響を調査した結果, 早期断根及び軽度断根では一時的な葉の立上り, 葉形比の低下は見られたものの, 内部の若い葉の立上り及び葉形比は無処理株のそれらと同じとなって, 結球開始時の外葉数にはほとんど差異が認められなかった. しかし中•後期の断根及び中•重程度の断根では内部の葉まで立上り, 展開角度が小さく, 葉形比も低下して結球体勢が促進されていた. 外葉数も少なくなっており, 結球開始が早まった.特に断根によって葉の立上りだけでなく, 葉身の左右が内側に湾曲し, 抱合体勢を示したことは結球体勢が一層促進されていることを示すものであろう.
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