カイランの形態的特性による品種分類

概要

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日本・中国・台湾・タイから収集した18品種のカイランを供試して, これらの花弁色・葉色・葉の形質などの形態的特性について分類した.1.供試した18品種は花弁色が白色の12品種, 黄色の5品種, 白花個体と黄花個体に分離する1品種(W/Y群)の3群に大別された.白花の12品種は更に, 葉身に縮みの見られた7品種(W-A群)と, 縮みの見られなかった5品種(W-B群)に分けられた.白花品種の葉は黄花品種よりも濃い緑色であった.黄花の5品種は更に, 葉が極めて薄い淡緑色の3品種(Y-A群)と, それよりもやや濃い緑色の2品種(Y-B群)に分けられた.これに白花個体と黄花個体に分離する1品種をW/Y群として分け, 合計5群に大別された.2.頂花序の第1番花の開花時には, 白花品種では黄花品種よりも茎径の大きくなる傾向が見られ, さらにW-B群では主茎長が大きくなった.また, 白花品種では花序径が大きくて花茎長が短く, 蕾の集まりが良くなった.3.これら5群については, 形態的特性による分類結果とクラスター分析による結果が一致した.W/Y群は白花群と黄花群との中間にあった.
日本熱帯農業学会の論文
1998-09-01