免疫性肝内胆汁うつ滞モデルの作製 : 結核死菌感作モルモットに対する Purified Protein Derivatives (PPD) および Propionibacterium acnes 加熱死菌投与の影響
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概要
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結核死菌 (H37Ra) を含む Freunds complete adjuvant 1mlを雄性モルモットに筋注して感作し, 3週間後に20mgの Propionibacterium acnes (P. acnes) 加熱死菌を静注して肝組織内に単核細胞浸潤を誘導した. P. acnes 静注1週間後にPPD1mgを静注すると, 胆汁排泄量および胆汁酸の排泄が著明に抑制され, 血清総胆汁酸量, 胆道系酵素活性および総コレステロール量が上昇して胆内胆汁うつ滞の像が観察された. また, 電顕的には毛細胆管の拡大および microvilli の減少, 消失傾向が認められた. しかし, PPDの代りに生理的食塩水を静注した対照群および結核死菌感作モルモットにPPDを投与した群では肝内胆汁うつ滞を示す変化は見られなかつた. これらの実験結果は, 結核死菌感作リンパ球がP. acnes 投与によつて肝内に浸潤し, PPD刺激によつて催胆汁うつ滞因子を産生したことを示唆し, 催胆汁うつ滞因子による肝内胆汁うつ滞を in vitro で誘導する新しい実験モデルを提供するものと考えられる.
著者
-
針原 重義
大阪市立大学
-
関 守一
大阪市立大学 大学院肝胆膵病態内科学
-
阪上 吉秀
大阪市立大学医学部第3内科
-
筒井 ひろ子
大阪市立大学
-
小林 絢三
大阪市立大学
-
溝口 靖紘
大阪市立大学医学部内科学
-
森沢 成司
大阪市立大学医学部内科学
-
東森 俊博
大阪市立大学医学部第3内科
-
山本 祐夫
大阪市立大学
-
黒木 哲夫
大阪市立大学
-
武田 弘
大阪市立大学医学部第1生化
-
進藤 嘉一
大阪市立大学医学部第3内科
-
進藤 嘉一
大阪市立大学医学部公衆衛生
-
申 東桓
大阪市立大学医学部公衆衛生
-
宮島 慶治
大阪市立大学医学部公衆衛生
-
武田 弘
大阪市立大学医学部公衆衛生
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