経皮経肝的門脈造影による左胃静脈造影像の検討
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概要
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門脈圧亢進症84例に対して,経皮経肝的門脈造影を施行し,左胃静脈の選択造影像と食道鏡による食道静脈瘤所見とを対比検討した.左胃静脈は84例中65例で逆流し,50例が食道静脈瘤,25例が奇静脈系,15例が胃腎短絡路,45例が種々の小側副血行路へ流入しており,同時に多数の側副路へ流入している例が多かった.食道鏡により認められた食道静脈瘤のうち,F<SUB>3</SUB>は100%, F<SUB>2</SUB>は72.2%とよく造影されたが,F<SUB>1</SUB>は7.7%とほとんど造影されなかった.varicographyに於ける太さ及び上限は,食道鏡F所見,L所見と相関が認められ,またvaricography上で3mm以上の径を有する食道静脈瘤は,吐血やRC所見を有する頻度が高かった.いわゆるLocal Hyperhemodynamic Stateに相当する例は,ほとんど存在しなかった.奇静脈系短絡路,胃腎短絡路を合併する例では,吐血の頻度が低い傾向が認められた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
著者
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奥田 邦雄
千葉大学第1内科
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武者 広隆
国立千葉病院内科
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五十嵐 正彦
国立習志野
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隆 元英
国立習志野
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日野 真一
国立習志野
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武者 広隆
国立千葉病院 消化器科
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隆 元英
千葉県済生会習志野病院消化器科
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隆元 英
国立習志野
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隆 元英
国立習志野病院
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大西 久仁彦
千葉大学第1内科
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高安 賢一
国立ガンセンター放射線診断部
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