第一内科における肝細胞癌症例の年次推移と肝機能,血清学的に見た診断
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概要
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第一内科及び国立千葉病院で昭和(S)46年以後の肝硬変(LC)及び肝細胞癌(HCC)の入院数を調べると着実な増加を認め,HCCは超音波検査の導入されたS52年以後の増加が著明であった。S52年以後の腫瘍の大きさの計測可能な96例のHCCで調べると,最大径5cm未満20%,5cm以上で10cm未満が26%,10cm以上が54%を占めていた。又,比較的小さい腫瘍の診断される率が年々増加していた。3年以上HCCの発生を認めない90例のLCと,96例のLC合併HCCで肝機能を比較すると,HCCでは腫瘍が大きいほどGOTは高値を示し,GPTはLCもHCCも特に差は認めなかった。Alkaline phosphatase (Alk-P),total bilirubinも腫瘍の増大につれ高値を示し,LDHは腫瘍が10cm以上になって上昇が明らかとなった。その他の一般肝機能ではLCとHCCで特に差は認めなかった。Indocyanine green (ICG)の15分血中停滞率はHCCで腫瘍径が5cm未満の群で高値を示し,合併するLCが高度であると推測された。HBsAgの陽性率はLCで18%,HCCで34%,又,anti HBcはLCで78%,HCCで89%と共に高率に検出された。α-fetoprotein (AFP)値をLCとHCCで比べると,LCではほとどんの症例が400ng/ml以下で,約1/2の症例は20ng/ml以下であった。HCCでは腫瘍径が5cm未満の時,1/3症例が20ng/ml以下,20〜400ng/ml及び400ng/ml以上にそれぞれ1/3の症例が分布していた。又,10000ng/ml以上は腫瘍が5cm以上になって出現が見られ,10cm以上の腫瘍では1/2の症例が10000ng/ml以上であった。Carcinoembryonic antigen (CEA)値はLC,HCCとも軽度の上昇を認めた。LCの長期観察中にHCCの発症した例でみると,AFPはGOT,GPT値の変動に関係なく漸増し,ある時点より急速な増加を見た。肝再生に伴うAFPの上昇は,GOT,GPTの上昇に1〜2週間遅れて上昇し,2ケ月以内にほぼ前値に返る傾向を認めた。
- 千葉大学の論文
著者
-
野村 文夫
千葉大学医学部附属病院検査部
-
奥田 邦雄
千大・一内
-
三島 昭彦
千葉大学医学部第一内科学教室
-
大西 久仁彦
千葉大学医学部第一内科学教室
-
奥田 邦雄
千葉大学医学部第一内科学教室
-
斉藤 正之
千大・一内
-
斎藤 正之
千葉大学
-
大西久 仁彦
千大・一内
-
波多野 等
千葉大学医学部第1内科学教室
-
斉藤 正之
千葉大学医学部第1内科学教室
-
岩間 章介
千大・一内
-
武者 広隆
国立千葉・内科
-
中嶋 征男
千葉大学医学部第一内科教室
-
武者 広隆
国立千葉病院内科
-
中山 隆雅
千葉大学医学部第一内科教室
-
檜山 義明
千葉大学医学部第一内科教室
-
土屋 聖二
千葉大学医学部第一内科教室
-
岩間 章介
千葉大学医学部第一内科教室
-
大槻 俊夫
千葉大学医学部第一内科教室
-
河野 邦彦
千葉大学医学部第一内科教室
-
野村 文夫
千葉大学医学部
-
土屋 聖二
沼津市立
-
中山 隆雅
中山内科クリニック
-
中山 隆雅
千葉大学
-
奥田 邦雄
千葉大学医学部第1内科
-
武者 広隆
国立千葉病院 消化器科
-
檜山 義明
川鉄千葉
-
三島 昭彦
千大・1内
-
土屋 聖二
千葉大学医学部第一内科学教室
-
波多野 等
千葉社会保険
-
河野 邦彦
千葉大学医学部第一内科学教室
-
中嶋 征男
千葉大学医学部第一内科学教室
-
河野 邦彦
千葉大学医学部第1内科
-
三島 昭彦
千葉大学医学部第1内科
-
大槻 俊夫
千葉大学医学部第一内科
-
中山 隆雅
千葉大学医学部第一内科
-
岩間 章介
千葉大学医学部第1内科
-
中嶋 征男
千葉大学医学部第1内科
-
大西 久仁彦
千葉大学医学部第1内科
-
土屋 聖二
千葉大学医学部第一内科
-
奥田 邦雄
千葉大学医学部 第一内科
-
中山 隆雅
千葉大学医学部第1内科
-
波多野 等
千葉大学医学部第1内科
-
斉藤 正之
千葉大学医学部第1内科
-
土屋 聖二
千葉大学医学部第1内科
-
大槻 俊夫
千葉大学医学部第1内科
-
檜山 義明
千葉大学医学部第一内科
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