生育時期あるいは品質を異にするルーサンサイレージの育成豚およびラットに対する栄養価について
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概要
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異なる生育時期のルーサンに生重当たり2%のグルコースを添加することによって,ほぼ同程度の中品質サイレージがえられた.グルコース無添加の場合は品質は著しく劣化した.サイレージ熟成中にアミノ酸の分解が起こったが,その程度は,アルギニンおよびトリプトファン以外は,悪品質化に伴い上昇した.アルギニンは品質にかかわりなく約70%が分解され,トリプトファンはより良品質のサイレージにおける分解率がより高かった.これらのサイレージを単一窒素源とする飼料を平均体重27kgのランドレース豚に給与した結果,窒素化合物の消化率およびTDNは材料の生育およびサイレージの悪品質化に伴い低下したが,生育時期に伴うTDNの差は統計的に有意ではなかった.生物価は,悪品質サイレージは他に比し著しく劣ったが,生育時期による差および中品質サイレージに対するメチオニン添加効果は認められなかった.もっとも栄養価が高かつた2回刈ルーサンのグルコース添加ザイレージの窒素化合物の消化率,乾物当たりTDN,および生物価はそれぞれ,67,58,および49であった.一方,体重約80gのウイスター系ラットに生育時期を異にする2種類の中品質サイレージおよびその一方の原料ルーサンを単一窒素源として給与した結果,窒素化合物の消化率は原料に比しサイレージが低く,サイレージ間では生育期の進んだ原料によるものの方が低かった.サイレージの生物価は生育期による差はなかったが,豚の場合および原料草に比し著しく低かった.しかしメチオニン添加により向上し,豚の場合と同じ価を示した.
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