緑葉蛋白質抽出残渣サイレージの品質に及ぼす要因

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緑葉蛋白質抽出残渣(FR)から安定的に良品質サイレージを得るための条件を確立する目的で,9品種の草から刈取回次,施肥水準,その他の生育条件別に調製した25のFRの脱汁率.乾物含量,緩衝力及びWSC含量及びこれらのFRをおのおの2本の800ml容広ロビンに詰めて調製した50のボトルサイレージのpH,有機酸及びアンモニア濃度を測定し,各測定項目間の相関を求めた。各測定値の全平均は,脱汁率が原料草当り58.2%,乾物が26.8%,緩衝力が乾物100g当り17.4モル当量,WSCが乾物当り4.76%,pHが4.15,乳酸が乾物当り2.10%,VFA総量が乾物当り2.55%及びアンモニア態窒素が全窒素当り8.18%であった。供試25FR中,イタリアンライグラス1番刈FRと,脱汁が困難で水分が著しく高かった2つのホテイアオイFRを除く22のFRは,すべて満足なサイレージ品質を示した。本実験の乾物及びWSC含量の範囲に関する限り,これらの価が高い程サイレージ品質が向上する有意の傾向が得られた。FRの緩衝力は,サイレージの乳酸含量と正の相関を示したが,他の成分含量には影響を及ぼさなかった。FR調製時の脱汁率とサイレージ品質の間には相関がなかった。サイレージの各成分間の相関関係は通常のサイレージの場合と同じだった。実用的な観点からポリエチレン袋に10kgずつ詰め込んで調製したサイレージの品質と,同じ材料から調製したボトルサイレージの品質の間に有意の相関が成立した。以上の結果,脱汁率50〜70%の範囲内で調製され乾物含量30%前後のFRは,原料にかかわらず好適なサイレージ原料となりうることが判明した。
1984-07-31

緑葉蛋白質抽出残渣サイレージの品質に及ぼす要因

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