サイレージ熟成中における牧草蛋白質の消化率の経時的変化について
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概要
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赤クローバーを水とともに磨砕し,繊維を〓別したのち嫌気発酵させた液(FGJ)中の濃厚部は,蛋白質含量および蛋白質のin vitroにおける消化率のいずれも,熟成期間中ほぼ一定の値を維持した.しかし,赤クローバーを,磨砕せずに細断しただけで試験管に詰込んだサイレージ(TTS)においては,濃厚部の蛋白質含量および蛋白質のin vitroにおける消化率のいずれも,熟成が進むにつれて減少した.これらの減少は,詰込前に草をすりつぶすことにより防げることが,他の材料による実験の結果明らかになった.ラットによる消化試験では,FGJ濃厚部蛋白質の消化率は生草濃厚部蛋白質の消化率よりも若干低い結果が得られた.しかし,磨砕してないサイレージの濃厚部蛋白質の消化率よりは遙かに高いものであった.サイレージ蛋白質の消化率はサイレージの品質に左右され,熟成中における蛋白質の分解度が低いものほどその消化率が高いことがわかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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