豆類の貯蔵乾燥 : II.豆類の含水率測定法について

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豆類の含水率測定法としては一般に105℃常圧乾燥法が用いられ,この方法で求めた含水率で流通,加工,保管方式が確立されている。しかし,この方法は含水率をうるまでに長時間を要するので,迅速で精度の高い測定法が望まれる。そこで,国際的に食品含水率定量の基準法とされている真空乾燥法と慣行法(105℃常圧乾燥法,トルエン蒸留法),さらに迅速法としてガスクロマトグラフィ(GC)法による豆類(大豆,大正金時,銀手亡,小豆)の含水率定量値をそれぞれ求め,これらを比較,検討した。その結果,(1)トルエン蒸留法および真空乾燥法における恒量値到達時間は,それぞれ40,42時間であった。(2)同一試料3〜5個の含水率測定精度は,高い順に105℃常圧乾燥法,GC法,トルエン蒸留法であった。(3)絶対湿度0.0033および0.013(kg・H_2O/kg・dry air)の条件下で105℃24時間常圧乾燥して求めた含水率の差異は0.05〜0.19%(w.b.)で,伴らの籾の結果よりも著しく少ない。(4)真空乾燥法の恒量値を基準とした場合,豆類に採用されている105℃24時間常圧乾燥法では0.3〜0.8%(w.b.)も低く,48時間乾燥が必要である。(5)1.5時間程度で含水率が得られるGC法は,精度も105℃常圧乾燥法についで良く,豆類含水率の迅速測定法となりうる。
帯広畜産大学の論文
1979-05-18

豆類の貯蔵乾燥 : II.豆類の含水率測定法について

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