豆類の貯蔵乾燥 : I.豆類の通風抵抗について

概要

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乾燥機構ならびに送風機選定上の資料をうるために,豆類の通風抵抗をあらかじめ知ることは重要である。充てん層内の空気流に影響を与える要因として,1)粒子の形状特性,2)風速,3)充てん方法,4)堆積高さが考えられる。したがって同一種類の豆においても品種あるいは含水率が異なる場合には,通風抵抗も変化するものと思考される。そこで,大豆および大正金時を供し,形状特性ならびに通風抵抗を測定した。その結果(1)同一試料の体積,表面積,粒子径などの形状特性は含水率の増加とともに漸増するが,容積重は逆に減少した。(2)大豆の形状特性は大正金時のそれよりは小さい。(3)圧力損失(Δp/L)と風速(v)との関係はΔp/L=av^bmm水柱/cmなる実験式で示される。(4)空隙率が小さいほど圧力損失は大きい。(5)密充てんの圧力損失は粗充てんのそれより61〜69%も高い。(6)実験値はBROWNELLらの理論式より,比較的大粒子の充てん層に適しているERGUN式とよく符合した。(7)含水率および充てん方法の差異による大豆,大正金時の通風抵抗の近似式(表-2)は,これら試料に固有の式として十分有用であろう。
帯広畜産大学の論文
1978-10-31