乳肉より分離された緑膿菌の血清型別と酵素産生能について

概要

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1.生乳および生豚肉, 牛乳房炎, 豚の膿瘍病巣を含む700検体より280株のPseudomonas aeruginosaと63株のPseudomonas fluorescensを分離した.2.分離された緑膿菌はLanyiの標準血清による凝集反応による分類を行なった結果, 鹿児島地域では12血清型と未分類のものが分布していることが明らかにされた.3.緑膿菌の各血清型別から分離頻度の高かったもを順にあげると, Group1,5,3,6,の順であり, この血清型に属するものは205株で全株の73.2%を占める.4.豚の膿瘍から分離された緑膿菌はGroup9に属するものが25%に達し, 健康材料から分離されたものと比較して著しくG9の検出頻度が高くGroup9型のものは豚に対して病原性をもつことが推察された.5.分離緑膿菌について培養液中のゼラチナーゼ, カゼイナーゼ, およびリパーゼの活性を測定した結果, その活性は分離の由来に関係するようである.6.ゼラチナーゼ分解能については由来を同じくする同じ血清型に属する株は活性の有無について同じ傾向を示すことが明らかにされた.
鹿児島大学の論文
1976-03-20