豚赤痢に関する研究 : 野外発生の豚赤痢に対するチアムリン注射の治療効果
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概要
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チアムリン注射液(VD-83-1)の豚赤痢に対する治療効果を明らかにするためにリンコマイシンとの比較試験を行い以下のような結論を得た.1.チアムリン注射液(VD-83-1)10mg力価/kgl回筋肉内注射は急性豚赤痢の治療に有効であって, 下痢は投薬後3日目までに85%の豚において正常便に回復し, 潜血反応, 豚赤痢菌の排出は完全に陰転した.2.チアムリン注射液(VD-83-1)5mg力価/kgl回筋肉内注射では, 3日目までに糞便よりの菌の消失は100%であったが, 正常便への回復率は37.5%, 潜血反応の陰転率は62.6%であり, 臨床症状の改善は10mg力価/kg投与群に劣った.3.リンコマイシン10mg力価/kgl回筋肉内注射の治療効果は, 下痢便の回復, 潜血反応の陰転, 豚赤痢菌の消失の何れの点においても十分とは思われず, 本剤により治療された豚のうちには投薬後7日目に到るも菌を排出したり, 正常便に戻っても菌が検出される回復保菌豚となるものがあった.
- 鹿児島大学の論文
- 1988-03-15
著者
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