認知と感情の関わり : 表情の単純呈示効果より
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概要
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顔の単純呈示効果の臨界条件について,表情認知との関連から検討を加えた.怒り,喜び,悲しみの表情の顔を呈示した後で,同じ表情の顔を呈示する条件と,普通の表情の顔を呈示する条件とに分けて,顔の好ましさについて評定を行わせた.その結果,事前に呈示された表情と同じ表情の顔が呈示される条件においてのみ,かつ,喜びの表情に対してのみ,呈示頻度による好意度の変化が見られた.この結果は,顔の単純呈示効果の及ぶ範囲が,人物の顔全般ではなく,実際に呈示される写真に限定されていること,また,単純呈示効果が生起するためには,呈示される顔が不快な情動を喚起するものではない必要があることを示唆している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-06-18
著者
-
赤松 茂
ATR人間情報通信研究所
-
赤松 茂
法政大学
-
加藤 隆
関西大
-
加藤 隆
関西大学総合情報学部
-
石川 元子
関西大学総合情報学部
-
Kato T
Atr Human Information Processing Research Laboratories
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