あいまい顔イメージの検索に対するKL展開の適用性
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概要
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好みの顔といった感性的に表現された顔を明確な視覚的イメージとして想起するのは難しい. しかし, 課題として与えられた顔イメージを描いたり言語的に報告することは難しくとも, 提示された顔画像が自分のイメージに合っているか判定することは容易である. 視覚的にイメージ化しにくい対象であっても, イメージは確かに存在する. 筆者らは画像データベースの中から, 好みの顔のイメージのように検索当初にはあいまいな検索対象を効率良く検索させる方法について検討してきた. 画像データとして線画の顔画像を用い, 好みの顔などを検索させる実験を行い, その方法論的正しさを明らかにした. そこで本論文では顔画像データとして顔写真を用いた場合の方法について検討する. 写真をデータとする場合の最大の難しさは, 何を検索の手掛りにするかである. 主観的な印象をラベルとして各画像に付与する方法や物理的な形状の特徴を用いる方法が考えられる. しかし, いずれの方法においてもデータベースの構築は手作業を伴う大変な作業となる. そこで, 特徴表現に対する手作業の必要ない方法であり, 顔の認識の手法としてその有効性が確かめられているKL展開を採用することとした. 本論文では, KL展開が好みの顔といったあいまいな顔イメージに基づく顔画像検索に対しても有効に働くことを明らかにする.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-02-25
著者
-
赤松 茂
法政大学
-
赤松 茂
(株)エイ・ティ・アール人間情報通信研究所
-
深町 映夫
NTTソフトウェア
-
深町 映夫
エイティアール人間情報通信研究所
-
尾田 政臣
(株)エイ・ティ・アール人間情報通信研究所
-
尾田 政臣
立命館大学文学部
-
深町 映夫
(株)エイ・ティ・アール人間情報通信研究所
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