内部状態の分岐現象を利用した未知パターンの学習

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概要

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従来型の連想記憶モデルは, その力学的特徴から情報処理過程は外部観測者により, 連想過程と学習過程に分割され, 外部観測者がそれらを適切に切り換える必要があった。しかし, 実際の脳-神経系においてこのような外部観測者は存在しない。そこで本報告では, 内部状態の変化により想起過程と学習過程の自律的切り換えを行う自律的学習法を提案する。まず我々は, 未知パターンに対するカオス応答"I don't know"状態を実現するために, ネットワークをカオス力学系であるローレンツ系により構成した。さらに, 計算機シミュレーションにより系の動的特徴を調べた。この結果, 既知パターンに対しては周期応答, 未知パターンに対してはカオス応答をすることが示された。また, 提案学習則を適用することにより, 自律的に想起過程と学習過程を切り換えることが可能になる。さらに, 既知パターンを破壊することなく未知パターンを学習することが示された。
社団法人電子情報通信学会の論文
1999-03-18

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