気体巻込み方式による塔形醗酵槽 : (IV)空気巻込み量の測定および液粘度の影響

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前報でおこなった気体巻込みに関する理論的解析を実験的に検討するとともに, 気体巻込み量に関する理論式を決定するために, 液の動粘度のおよぼす影響について検討することを目的として, 第3報にひき続き種々の操作条件下で空気巻込みの量の測定をおこなった.空気巻込み総量(U_t)は, 液流量, 液膜流下距離および管経の増大により増加し, 液粘度の増大により減少することを認め, これらの実験結果は, さきに報告した気体巻込み過程のモデルおよび解析の結果えられた理論式と合致するものである.本報において検討したU_tにおよぼす液動粘度の影響のほかに, 前報において決定した混合拡散係数を用いてU_tに関する理論式を決定した.また, 巻込まれた空気のうち管内の液表面から逃げてしまう量(U_0)は, 管経が大きくなれば増加し, 同じ管について液流量一定の場合液膜流下距離によって増減することなくほぼ一定値を示した.さらに, 液粘度の増加によってU_0は減少することを認めた.これらの実験結果よりU_0についての理論式も決定することができた.本報において実験的に検討し, そして決定された気体巻込みに関する理論式は, 本装置における気体巻込みに関与するほとんどの変数を含み, いかなる操作条件下においても空気巻込み量の推算が可能であり, 本装置の操作, 設計に役立つものであると考える.
社団法人日本生物工学会の論文
1972-03-25

気体巻込み方式による塔形醗酵槽 : (IV)空気巻込み量の測定および液粘度の影響

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