新しい気球放球法のシミュレーション

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概要

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気球の大型化に対応して新しい放球法が検討されているが,その解析手段として,気球の放球の数値シミュレーションを行なった。計算は,気球および吊り紐等を短い要素に分割して,各要素ごとの運動方程式を時間積分することにより行なった。その結果,跳ね上げローラーによる気球の完全立て上げでは向かい風の方が有利であることがわかった。また,ランチャーを動かさずにダイナミック放球法と同様の効果が期待される新しいスタティック放球法を提案している。ゴンドラ直上の吊り紐を斜めのレール上の台車に固定し,気球が完全に立て上げられた後に,風向きをあわせて台車を自走させる。台車は気球に引かれてレールを登り,レール端部で吊り紐が開放されて放球は終了する。この新スタティック放球法について計算した結果,従来の放球法とくらべて風に対する許容度が大きく,放球が非常になめらかに行われることが確かめられた。さらに,放球時のゴンドラの加速度を小さくすることが可能である。
宇宙航空研究開発機構の論文

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