微小重力実験用落下カプセルの風洞試験
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現在, 微小重力実験は主として, シャトル, 観測ロケット, 航空機, 地上落下塔により行われているが, 実験の頻度, 微小重力環境の質と持続時間, 実験費用等を検討すると, 落下塔や航空機搭載の場合よりも持続時間が長くて, 比較的簡便な方法が求められている。大気球を用いた大気中の落下カプセルによる微小重力実験は, 1980年代に3回, 三陸大気球観測所において行われており, 0.01g以下の微小重力環境が約18秒間得られている。この持続時間を30秒以上に延ばすことができれば, 簡便で有用な微小重力実験手段になると期待される。ここでは, 三陸大気球観測所において大気球を用いた微小重力実験を行う場合に, どの程度の微小重力環境が得られるかを検討した。微小重力実験用落下カプセルのモデルを用いた風洞試験を行い, その結果と実際の大気環境条件を使用して, 落下カプセルの降下運動を数値シミュレーションした。そして, 大気球を用いた微小重力実験を行う場合に実現可能な微小重力の質と持続時間, また, そのために要求される搭載機器の制限等を求めた。直径0.4m, 40kgの搭載装置の場合には約30秒の0.01g, 直径0.125m, 10kg程度の装置では35∿40秒の0.01g以下の微小重力環境を実現することが可能である。
- 宇宙航空研究開発機構の論文
著者
-
並木 道義
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部
-
井筒 直樹
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所
-
井筒 直樹
宇宙科学研究所
-
栗林 一彦
宇宙科学研究所
-
稲富 裕光
JAXA
-
矢島 信之
宇宙科学研究所
-
並木 道義
宇宙科学研究所
-
矢島 信之
宇宙航空研究開発機構
-
井筒 直樹
JAXA
-
稲富 裕光
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部宇宙環境利用科学研究系
-
稲富 裕光
宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
-
稲富 裕光
宇宙科学研究所宇宙基地利用研究センター
-
稲富 裕光
宇宙航空研究開発機構
-
並木 道義
宇宙科学研
関連論文
- 新たな時代を迎えた大気球実験(交流)
- 新しい気球管制冗長系テレメータ・コマンドシステムの開発(大気球研究報告)
- 大樹航空宇宙実験場における新しい大気球実験場
- 26aSF-9 気球搭載硬X線撮像実験SUMIT : 計画概要と2006年フライト報告(26aSF X線・γ線,宇宙線・宇宙物理領域)
- 22pSH-13 気球搭載硬X線撮像実験SUMIT : 2006年フライト準備状況(22pSH X線・γ線,宇宙線・宇宙物理領域)
- PPB8号機とPPB10号機によるオーロラX線の同時観測
- 南極周回気球(PPB)に搭載した磁力計システムによる磁場観測実験(大気球研究報告)
- 微小重力下の電気化学
- 微小重力環境下の不均一系界面現象のその場観察
- 微小重力下での水電解
- 微小重力実験に向けた軽量高高度気球の開発
- 成層圏における微生物採集
- サブミリ波によるHO_2の日変化観測
- スーパープレッシャー気球の開発と試験
- 27aZK-9 PPB-BETSにおける高エネルギー電子観測(宇宙物理)(宇宙線)
- 熱圏下部および中間圏探査用強制開傘型パラシュートシステムの開発
- 南極周回気球 (PPB)
- 日中大洋横断気球実験 : 第 2,第 3 年度の実験と 3 年間のまとめ
- 遠距離長時間観測用追尾受信装置
- 日中大洋横断気球
- 大型実験体による無重力実験
- 新ブーメラン気球
- 大気球による無重力実験
- 立て上げ放球法
- 放球用台車
- リレー気球
- 2003年南極周回気球実験(大気球研究報告)
- 2004年南極周回気球実験(大気球研究報告)
- 高高度気球用2.8μm厚フィルムの開発(大気球研究報告)
- B500型気球の放球と飛翔(大気球研究報告)
- 超薄型高高度気球の開発 (BT1-3)
- 低高度宇宙通信実験システム
- 大型の薄型高高度気球 (BT 120-1)
- エバール気球
- D159 第44次日本南極地域観測隊によるオゾンホール観測(中層大気)
- 無重力下の液体Bi-Ga合金の二液相分離臨界挙動
- 第45次南極地域観測隊によるクライオジェニックサンプラー回収気球実験(大気球研究報告)
- 静電浮遊溶解装置の開発
- サブミリ波による成層圏O_3,ClOの観測(大気球研究報告)
- 南極昭和基地における大気球を用いた成層圏大気のクライオジェニックサンプリング実験 [II] : 打ち上げおよび回収オペレーション
- 南極昭和基地における成層圏大気のクライオジェニックサンプリング実験 [I] : 新たに開発された搭載機器および地上システム
- サブミリ波による成層圏O_3およびHClの観測(大気球研究報告)
- 音響光学素子を用いた気球搭載用小型分光器の開発(大気球研究報告)
- 大気球を利用した微小重力実験の可能性
- 膨張型金星気球の熱的振る舞いと浮遊解析(S65-2 宇宙用膜構造,S65 宇宙構造物)
- A244 金星大気中気球の熱的性能
- GPS を利用した気球実験用高精度時計システムの開発
- ブラジルにおける大気球実験 : 1991 年度の報告とまとめ
- Si基板上に落下させたSi液滴の急速凝固過程のIR高速ビデオによるその場観察
- 異方性のあるクローズドセル型金属フォームの弾性率,熱膨張率,熱伝導率に関するマイクロメカニックス解析
- シリコン板状結晶の過冷却凝固(微小重力環境を利用した結晶成長)
- 無容器法による過冷却融液からの半導体成長メカニズム
- 浮遊溶融Si-Geの無容器凝固
- 微小重力実験用落下カプセルの風洞試験
- 渦輪の運動の動的計測(Navier-Stokes方程式の解の動的構造)
- 29a-V-5 楕円渦輪の運動
- 渦輪の流れ場の測定(ナヴィエ・ストークス方程式の解と場の構造)
- 30a-RA-2 渦輪の干渉過程における渦度の測定
- 14p-R-5 楕円中の自励回転III
- 27p-C-11 二次元対称物体の自励回転
- 楕円柱の自励回転(ナビエ・ストークスの方程式の解)
- 2p-SJ-11 楕円柱の自励回転 II
- 高い耐圧性を有する気球の設計原理と飛翔テスト
- 水蒸気を用いた膨張型金星バルーン (第2回宇宙科学シンポジウム) -- (ソーラーセールミッション(ソーラーセールワーキンググループ))
- 3次元ゴアデザインによるスーパープレッシャー気球の開発
- 微生物採集装置の開発 (大気球研究報告)
- 多層膜構造気球の設計と試験 (大気球研究報告)
- 気球による惑星探査と日本の金星気球計画(金星研究の新展開)
- プログラムブーメラン気球
- ブーメラン気球 II
- B_-1号機飛しょう性能試験
- 新しいコマンドシステムについて
- BETS-2 による高エネルギ : 電子観測
- 金星突入カプセル--突入から観測気球放出まで
- ソーラーセール実験衛星搭載金星探査気球の投入と浮遊
- 金星突入カプセルとバルーンによる金星大気観測 (第2回宇宙科学シンポジウム) -- (ソーラーセールミッション(ソーラーセールワーキンググループ))
- 大気球移動観測車
- プログラムブーメラン気球II
- 惑星気球の可能性について
- ノルウェーにおけるオーロラ X 線の観測(1985 年)
- 28p-YW-2 シンチファイバーによる一次電子観測 II
- 新しい気球放球法のシミュレーション
- 高々度観測用気球
- 「よじれリアクション」制御方式
- モザイク型Si(Li)半導体検出器によるオーロラX線撮像観測計画
- GPSアルゴスシステム
- 膨張型低高度金星気球
- 惑星気球の可能性について
- 電波の大気屈折を考慮した測距による気球飛翔高度の補正
- スーパープレッシャー気球の内外圧力差
- 超薄型高高度気球による世界最高気球高度記録の達成(BU60-1)
- 超薄膜型高高度気球の開発(BT'30-1)
- ドップラー音波レーダー
- 大型放球装置を使用した大気球の放球
- 薄膜型高高度気球の新放球法(パッキング放球方式)
- 俵型スーパープレッシャー気球の開発(大気球研究報告)
- 薄膜型高高度気球の新しい放球法の開発
- 二重カプセル方式による金星探査低高度気球
- スリットをもつ円柱に働く流体力の測定
- A351 白鳳丸による東部太平洋赤道上での大気微量成分の総合観測(物質循環,口頭発表)