膨張型低高度金星気球
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概要
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高密度の大気をもつ金星では,比較的小型の気球により数kgの観測器を40km以下の高度に浮遊させることができる.スーパープレッシャー型気球を採用することにより,非常に広範囲かつ長期間の飛翔が可能となる.ここでは金星の雲の下,高度35〜37kmを飛翔する気球を考える.水蒸気を浮力ガスとして使用する膨張型気球を提案する.この気球の気嚢は気密性フィルムである外層と水を保持する吸水性の内層からなる.パラシュートで金星大気中を降下する短時間に,周囲の高温大気から大面積の気球本体表面を通して流入する多量の熱によって,内面に保持されていた水を気化させる.この方法によれば,浮力ガスを水で輸送するため高圧ガス容器が不要であり,この水をあらかじめ気球内部に封入しておくことができるためガス注入装置も必要ない.したがって,非常に簡単,軽量で小型の金星気球プローブを構成することが可能となる.高温・高圧・酸性である金星大気の環境を考慮して,気球の形状や皮膜素材の比較,検討も行った.
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