南極昭和基地における大気球を用いた成層圏大気のクライオジェニックサンプリング実験 [II] : 打ち上げおよび回収オペレーション
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概要
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南極域の成層圏における温室効果気体やその同位体の鉛直分布を求めるために, 昭和基地における大気球を用いたクライオジェニックエアーサンプリング実験が1992年に計画された。昭和基地における過去10年間の高層気象観測データを用いて, サンプラー回収の可能性に関する検討が行われ, 実験の実現性が高いことが明らかになった。その後, 小型ゴム気球を用いた予備実験が1995年から1997年にかけて昭和基地で実施され, グラブサンプラーなどのすべてのペイロードがヘリコプタによって回収された。また, 本実験用にクライオジェニックサンプラーやテレメーターシステムおよび日本と昭和基地間の情報交換システムの開発が行われた。さらに, 開発されたクライオジェニックサンプラーを用いたテスト飛揚が日本の三陸で1996年に, さらにスウェーデンのキルナで1997年に実施され, 両者とも成功させることができた。大気球を用いたクライオジェニックエアーサンプリング実験は1998年1月3日に昭和基地で実施された。高度10∿30km間で大気採集が実施された後, サンプラーはリュツォホルム湾に着水し, 1月6日に砕氷艦しらせによって無事回収された。本論文ではこの実験に用いられた機器や液体ヘリウムおよび基地の設備について, また実験の経過について説明する。
著者
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本田 秀之
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部
-
山内 恭
国立極地研究所
-
並木 道義
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部
-
町田 敏暢
国立環境研究所・地球環境研究センター
-
橋田 元
情報・システム研究機構国立極地研究所
-
森本 真司
国立極地研究所
-
橋田 元
国立極地研究所
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中澤 高清
東北大学大学院理学研究科
-
橋田 元
極地研
-
矢島 信之
宇宙科学研究所
-
並木 道義
宇宙科学研究所
-
本田 秀之
宇宙科学研究所
-
矢島 信之
宇宙航空研究開発機構
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町田 敏暢
環境研
-
町田 敏暢
国立環境研究所
-
青木 周司
国立極地研究所
-
岡野 章一
国立極地研究所
-
岡野 章一
Graduate School Of Science Tohoku University
-
橋田 元/中岡
情報・システム研究機構国立極地研究所/国立環境研究所/気象庁福島地方気象台/東北大学大学院理学研究科大気海洋変動観測研究センター/北海道大学大学院環境科学院/東北大学大学院理学研究科大気海洋変動観測研
-
並木 道義
宇宙科学研
-
町田 敏暢
国立環境研
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