鶏卵卵白の泡立ちに関する研究(第4報) : Ovomucinの調製法について
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概要
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卵白よりovomucinを調製する方法を定める目的をもって,これまでに報告されている種々な方法によってovomucinを調製し,それぞれについて化学分析,電気泳勤分析並びに超遠心沈降分析を行った.ここで明らかとなった結果は次の通りである. (1) 卵白をそのまま4倍に希釈するか,またはpH 3.5に調整した後に約2倍に希釈する際に生ずる沈殿物は,なお2% KClで抽出される物質を多量に含む. (2) この卵白を希釈または酸性に調整することによって得られる沈殿物を2% KClで洗滌すると,卵白窒素の約1%を占める不溶物を得,このものの組成はこれまでに報告されているovomucinの組成にほぼ一致する. (3) 2% KCl抽出物はlysozymeが主要部分を占め,少量のglobulin様蛋白質を含む. (4) 全卵白におけるovomucin (A) 2% KCl抽出物は,大部分が濃厚卵白のovomucin (A)に由来する. (5) 以上の実験結果をもとにして,卵白を希釈あるいは酸性に調整して得られる沈殿物をovomucin (A)とし,このものを2% KClによって洗滌したものをovomucin (B)とする.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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