卵黄のゲル化と未凍結水量に及ぼす凍結時間と凍結保存温度の影響
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概要
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卵黄のゲル化と未凍結水量に及ぼす凍結時間と凍結保存温度の影響について以下の点が明らかにされた. (1) ゲル化は-15°Cから-30°Cの間での保存で保存時間とともに進行し,凍結温度が低くなるほどゲル化度の変化が少なくなるまでの時間は短くなった. -60°Cの保存では,ゲル化はほとんど起きず,凍結保存の影響を受けなかった. (2) ゲル化の程度と凍結速度(氷結時間の長短)とは関係しなかった. (3) 未凍結水量は,凍結温度-11°Cから-44°Cの間で大差なく, 0.15〜0.20g/g固形物であった. (4) -10°Cの保存ではゲル化は抑制された. -7.7°C保持での未凍結水量は0.24g/g固形物であったことから, -10°C以上での保存では,未凍結水量が卵黄の不凍水量(0.16g/g固形物)に達しないためにゲル化が抑制されるものと考えられた. (5) 卵黄をゲル化の起きない-60°Cで凍結保存後, -20°Cで保存すると数時間内にゲル化が起ぎた. これらの結果から,卵黄のゲル化が起きるためには,未凍結水量が不凍水量に達することと,保存中に氷結以外の変化(おそらく氷結晶の融解-再成の繰り返しによる移動)が必要であると考えられた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
-
佐藤 泰
名古屋大学
-
若松 利男
キューピー株式会社研究所
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斎藤 芳子
福岡教大
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斎藤 芳子
キューピー株式会社基礎研究所
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斎藤 芳子
キューピー(株)基礎研究所
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若松 利男
キューピー株式会社基礎研究所
-
若松 利男
キューピー(株)基礎研究所
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