成熟期における落花生種子の脂質,脂肪酸およびトコフェロール組成の変動について
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概要
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成熟期における落花生種子の脂質,脂肪酸およびトコフェロールの組成変化を調査した. 1. 子房柄の地中侵入後20日目前後から種子重量は増加し,これに約20日間の遅れをもって種子中の総脂質が急増した.総脂質の増加は,トリグリセリドの種子への蓄積が主因となっており,特にオレイン酸やリノール酸を取り込んだトリグリセリドの増加が著しかった. 2. トリグリセリドと複合脂質は,成熟全期間を通じて,多種類の脂肪酸で構成され,その脂肪酸組成は異なった.しかし子房柄の地中侵入後30日目以後は,両者ともにパルミチン酸,オレイン酸,リノール酸が主要脂肪酸となり,この3種類の脂肪酸で80%以上を占めた.またこの期間におけるトリグリセリドと複合脂質の脂肪酸組成変化では,パルミチン酸とリノール酸が減少し,オレイン酸が増加するという類似の傾向が見られた. 3. 種子中のトコフェロールは,α-,γ-,δ-トコフェロールの3種類で構成され,成熟初期にはα-トコフェロール,完熟時にはγートコフェロールが主体であった.成熟中期から完熟時まで,全トコフェロール量はトリグリセリド中の不飽和脂肪酸量の増加に対応して,一定の値を保ちつつ増加していた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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吉田 弘美
神戸学院大 栄養
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吉田 弘美
神戸学院大学栄養学部
-
芝原 章
神戸学院大 栄養
-
梶本 五郎
神戸学院大
-
芝原 章
神戸学院大
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福水 誠
神戸学院大学栄養学部
-
山庄 司志朗
神戸学院大学栄養学部
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