院内研究に関する研究 : 看護職者が直面する研究遂行上の困難とその克服法
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概要
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研究目的は、院内研究に従事する看護職者が直面する研究上の困難とその克服法を解明し、円滑な研究活動推進に向けた示唆を得ることである。全国の38病院に就業し院内研究を実施した経験を持つ看護職者936名を対象に質問紙調査を実施した。測定用具には、看護職者が研究上直面する「困難」とその「克服法」の自由記述を求める質問を含む質問紙を用いた。質問紙の内容的妥当性は、2回のパイロットスタディを通して確保した。分析には、Berelson, B.の方法論を参考にした看護教育学における内容分析を用いた。回収された質問紙524部(回収率56.0%)のうち、有効回答450部を分析対象とした。分析の結果、院内研究に従事する看護職者が直面する研究上の「困難」を表す20カテゴリとその「克服法」を表す24カテゴリが形成された。スコットの式によるカテゴリ分類への一致率は、「困難」、「克服法」ともに70%以上であり、カテゴリが信頼性を確保していることを示した。また、結果は、看護職者が多様な困難に直面し、その困難を根本的に克服できないまま研究を継続せざるを得ない状況にあることを示した。このことは、多くの病院が看護職者に参加を義務づけるという今日の院内研究のあり方について検討する必要性を示唆した。
- 日本看護教育学学会の論文
- 2014-03-31
著者
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