個別性のある看護に関する研究 : 看護実践場面における看護師行動に焦点を当てて
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概要
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本研究の目的は、個別性のある看護を展開する看護師の行動を明らかにすることである。研究方法論には、看護概念創出法を適用し、参加観察法(非参加型)を用い、看護師とクライエントの相互行為場面のうち、規定「個別性のある看護」を充たす場面のみをデータとした。持続比較分析の結果は、個別性のある看護を展開する看護師の行動が、11概念【援助の必要性明確化に向けた情報収集と異変感知による援助の必要性察知】【援助に伴う問題の発生回避と解決】【クライエントの安全・安楽確保と優先】【説明と同意獲得によるクライエントの意思尊重】【援助継続に向けた関係者への情報提供】【目標達成確認による援助中止と未達成確認による代替手段導入】【援助適確化に向けた基本からの逸脱と関係者との連携】【ニードの顕在化と表出役割の遂行に向けたクライエント潜在状況の言語化】【関連情報査定による援助のための手段決定と適確化】【必要性判断による援助の実行と不必要判断による援助の最少化】【クライエント要請への即応と棄却】を用いて表せることを明らかにした。考察の結果は、個別性のある看護の展開に「目標達成に向け基盤となる普遍的要素」「個別状況を反映した援助の適格化に必要な方略となる要素」「個別性のある看護の展開を表す特徴的な要素」が必要であり、これらを実現できる看護職者養成に向け、看護基礎教育・継続教育の連携が必要であることを示唆した。
- 日本看護教育学学会の論文
- 2008-03-31
著者
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