看護学の講義を展開する教員の教授活動の解明 : 看護実践の基盤となる講義に焦点を当てて
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概要
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本研究の目的は、看護実践の基盤となる講義を展開する教員の行動を表す概念を創出し、その教授活動の特徴を考察することである。研究方法論として看護概念創出法を適用し、参加観察法(非参加型)により、看護学教員が看護実践の基盤となる講義において学生と相互行為を展開する場面をデータとして収集した。持続比較分析の結果は、講義を展開する教員の行動が14概念によって表されることを明らかにした。それは、【目標達成に向けた授業計画全容の概説】【臨床状況描写に向けた看護実践の演示と機会提供】【発言肯定と待機による学生発言推奨】【問題発生による授業一時中断と即時対応による授業再開】【課外学習推奨と課外学習のための資源提示】【プライバシー尊重による学生情報披瀝回避】などである。考察の結果は、看護実践の基盤となる講義を展開する教員が、1)看護実践に必要な知識を提供する講義の中核となる教授活動とそれを演示などにより補足する教授活動を展開する、2)授業の目標達成に向けて学生の状況を正確に把握したり、学習を促したりする直接的な相互行為を展開する、3)授業進行中に発生した多様な問題の解決に向けて対応し、学生の学習活動への影響を最小限にする、4)目標達成度の向上を目指して課外の学習を推奨する、5)学生の人権を保護するために倫理的行動をとる必要があることを示唆した。
- 2010-03-31
著者
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