ベッドサイドの患者教育を展開する看護師行動の解明 : 目標達成場面に焦点を当てて
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概要
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本研究の目的は、ベッドサイドの患者教育を展開する看護師の行動を明らかにすることである。研究方法論には看護概念創出法を適用し、参加観察法(非参加型)を用い、看護師が患者をはじめ、多様な人々と展開する相互行為場面をデータとして収集した。持続比較分析の結果、ベッドサイド、すなわち、日々の看護場面において患者教育を展開する看護師の行動を表す8概念【教育の必要性感知と確認による教育計画立案】【患者準備完了による教育開始と未了による教育機会到来待機】 【援助と教育の並進による教授活動中断と再開の反復】【目標達成に向けた標準的教授活動の採用と教授活動の個別化】【教育目標達成阻害要因の把握と克服に向けた教授技術駆使】【教育効果不顕確認による教授活動補填と効果確認による援助再開】【教育への患者同意獲得と意向尊重】【情報漏洩防止に向けた個人空間確保と教育効果波及に向けた同室患者同時聴取奨励】が創出された。考察の結果、患者教育の目標達成の実現には、「ベッドサイドの患者教育の進行を司る教授活動」「患者教育の目標達成に直結する教授活動」「倫理的に配慮された患者教育の展開に必要な教授活動」が必要であることが示唆された。
- 2008-03-31
著者
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