日本株式ポートフォリオのリスク管理における拡散成分とジャンプ成分の影響
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概要
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本研究では,日本株式市場を対象に個別銘柄リターンや複数の個別銘柄から構成される株式ポートフォリオリターンをジャンプ拡散過程でモデル化したうえでパラメータ推定を行い,株式ポートフォリオリターンが銘柄数の増加に従って中心極限定理的な作用からどの程度正規分布に近づくかについてVaR計測をふまえて検証する.株式ポートフォリオリターンの分散は,拡散成分の分散とジャンプ成分の分散から構成されるが,どちらも銘柄数が増加するに従っておおむね減少することが推定されたパラメータから確認できる.ただし,ジャンプ成分の分散を構成するパラメータを見ると,対数ジャンプ幅率の分散は銘柄数が増加してもジャンプの頻度を表すインテンシティほど減少しないため,特に混乱期においてジャンプ発生の際には,株式ポートフォリオに含まれる銘柄数が多い場合でもリターンはVaRを大きく下回る可能性があることが示唆される.
- 2013-08-21
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