便潜血反応の臨床的意義に関する基礎的及び臨床的研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
便潜血反応の臨床的意義に関し,食事その他の出血要因の影響による偽陽性率,臨床上悪性疾患のスクリーニングとしての意義などにつき基礎的・臨床的実験を施行し,分析・検討した。分析方法は,すべて分散分析法を使用した。1) slide o-tolidine testは食事の影響が強いが, slide guaiac testは食事や出血要因(歯肉・痔・月経血)による影響が少なく,きびしい食事制限なしでの多数対象のスクリーニングに適す。2)消化管が正常と考えられる人間ドック受診者の陽性率より,便潜血反応試験(1回検査)の偽陽性率は,Hematest 31.5%, slide o-tolidine test 32.3%, slide guaiac test 14.3%であり,加令と共に偽陽性率は上昇傾向を認める。3)当院内科入院患者における疾患別一週間連続便潜血陽性率の検討では,大・小腸悪性腫瘍・胃癌・肝硬変患者の陽性率が高い。4)消化管出血ありと診断するには.常食にてHematestで連続6回の便検査のうち少なくとも3回,slide guaiac testで連続5回の便検査のうち少なくとも2回陽性であればよい事になる。
- 北里大学の論文
- 1981-10-31
著者
-
岡部 治弥
北里大学医学部・内科学
-
青木 弥生
北里大学病院・栄養部
-
福井 光治郎
小田原市立病院・内科
-
三橋 利温
津久井赤十字病院 外科
-
三橋 利温
北里大学医学部・内科学
-
青木 弥生
北里大学病院栄養部
-
青木 弥生
女子栄養大学
-
広門 一孝
北里ヘルス・サイエンス・センター
-
広門 一孝
北里大学医学部・内科学
-
福井 光治郎
北里大学医学部・内科学
関連論文
- 胃・十二指腸潰瘍治療の限界 (医学講座対談集-2-)
- 消化管出血,および腫瘍に対するLASER内視鏡の臨床応用および基礎的検討
- 上部消化管出血例の検討 : 特に出血性消化性潰瘍について
- 出血に対しヒータープローブ止血法が有効であった放射線腸炎の1例
- 消化管出血の臨床統計
- 腸結核症の臨床的研究
- 実験的胃潰瘍におけるラット胃粘膜糖タンパク質の変動およびCetraxateの及ぼす影響
- 下咽頭・食道摘出術施行患者の栄養状態の検討
- 人間ドック受診者の心電図(1976〜1977年) : 年令・性・血圧・動脈硬化・自覚症状との関係
- 小腸広範切除患者の長期栄養管理例
- 胃・食道静脈瘤よりの緊急出血120症例の臨床的検討 : 各種非手術的治療法の評価
- 17歳女性の胃底腺領域に発生したポリープ癌の1例
- cisapride長期投与による糖尿病性胃排出遅延の改善が血糖コントロールに与える影響
- アイソトープを用いた胃排出能検査における簡易試験食の試み
- (15)人工膵島の臨床応用について(細胞組込み型,III.人工臓器,第11回代用臓器研究総会抄録)
- 消化器癌患者に対する免疫能ならびに栄養能の評価
- 一時的に黄疸の完全消失をみた肝外胆管癌の1例 : 本院における肝外胆管癌症例との比較
- 北里大学病院における早期胃癌の実態(第2報) : 診断過程を中心として
- 未分化型早期胃癌の臨床病理学的検討 : 特に水平浸潤型と垂直浸潤型の比較について
- 北里大学病院における早期胃癌の実態 : 第1報 肉眼型と年次別推移を中心として
- 原発性胆汁性肝硬変の臨床病理学的検討 : 無症候性と症候性の観点から
- 急性間欠性ポルフィリン症の1例
- ヒトガストリン放出ペプチドの測定系の確立とその臨床応用
- 総胆管と内瘻を形成し, 閉塞性黄疸を呈した粘液産生膵癌の1例
- 新しい経口腸管洗浄剤による大腸内視鏡検査前処置法の検討 : 少量投与法との比較も含めて
- 退院後の生活指導--消化器疾患--消化性潰瘍
- 原発性肝細胞癌271例の累積生存率に基づく臨床的検討
- 北里大学病院13年間における膵癌(非手術症例110例)の臨床的検討
- 病気の生化学-146-薬剤性大腸炎
- 体外式衝撃波による胆嚢結石破砕療法治療成績と有用性について
- 巨大な胃外型平滑筋肉腫の1症例
- 大腸黒皮症の臨床的及び内視鏡的検討
- 長期経過観察中に橋本病を合併した原発性胆汁性肝硬変の1例
- アルコール性肝障害に及ぼす社会的背景
- 肝海綿状血管腫に対する超音波検査法の有用性 : とくに原発性肝癌との鑑別について
- 胃・十二指腸潰瘍 (主要症状・疾患別新しい薬物療法の実際) -- (疾患別)
- Colitis Cystica Profundaの1例
- 抗甲状腺抗体が陽性であったACTH単独欠損症の1例
- ラットにおけるレセルピンによる四塩化炭素肝障害の重症化と胃潰瘍の惹起
- 急性出血性胃潰瘍の病理学的研究
- 脂肪肝の発生頻度に関する検討
- 各種消化器疾患,特に癌症例におけるPhytohemagglutinin (PHA)皮膚反応の検討
- 小腸出血性病変の検討
- 回盲部単純性非特異性潰瘍の1手術例および本邦報告例の文献的考察
- CS 310 (Carbazilquinone)の臨床経験
- 潰瘍性大腸炎の臨床的検討
- S字状結腸に特異なPolypoid lesionを形成した1症例
- 消化器系愁訴と器質的病変の関連性に関する分析
- 内科入院患者(消化器系病棟)におけるCMI,YGテストの検討
- 急性心筋梗塞における代謝・栄養状態の臨床的評価
- 高齢者熱傷の栄養管理 : 個別栄養管理の効果の検討
- ICUにおける熱傷患者の栄養管理 : 経口栄養の検討
- クリティカル・パスと栄養士業務 : 栄養士はクリティカル・パスにどう取り組むべきか
- 便潜血反応の臨床的意義に関する基礎的及び臨床的研究
- 北里大学病院にて診断せる早期胃癌 : 関院以来2年5か月間の症例分析
- ICG・BSP高度解離を示した3症例
- 線維硬化性変化を伴った中間型体質性黄疸の1例
- 15才の女性の肝硬変症の1例
- 著明な急性胃拡張を来たした上腸間膜動脈性十二指腸閉塞症の1例
- 血管造影で診断された空腸平滑筋腫の1例
- 総胆管嚢腫の1例
- 肝細胞癌を伴った肝硬変症の1例(北里大学病院CPC記録)
- Ethyl 2-Cyanoacrylate (ECA)を使用した経皮経肝胃静脈塞栓術による胃・食道静脈瘤の治療
- 便潜血反応の臨床的意義 : 文献的考按
- 治療出血性潰瘍への対応
- マクロアミラーゼ血症の1例
- 腎不全を合併した上部消化管出血の検討
- 血清Guanase活性測定の意義 : 特に非A非B型肝炎をおこす危険のある輸血血液の検出への応用
- 腹部腫瘤を伴ったPringle病の1例
- 急激な肝うっ血によりLDH_5の陰極側に出現したLDHアイソザイム過剰分画の4例
- LDH H型サブユニット変異を示した二家系
- 良性M蛋白血症56例の経過追跡
- M蛋白血症を伴った肝胆道疾患の2症例
- 肝硬変診断法としての5'-Nucleotide phosphodiesterase (5'-NPD) isozymeの意義
- 肝硬変における原発性肝癌発生に関する臨床的考察
- 食道潰瘍の臨床的検討
- アルコール性肝硬変・肝細胞癌の臨床病理学的研究
- 慢性膵炎に合併したCavernous transformation of the portal veinを呈する広範門脈血栓症の1例
- 微小胃癌の診断 : 現状と限界について
- 酸分泌刺激剤及び塩酸のラット胃粘膜粘液糖タンパク質に及ぼす影響
- プロスタグランディン誘導体のラット胃粘液糖タンパク質に及ぼす影響
- ラット胃粘膜糖タンパク質の変動に及ぼすプロスタグランディン誘導体の影響 : エタノール潰瘍の場合
- エタノール投与による実験的胃潰瘍におけるラット胃粘膜糖タンパク質の変動
- 胃粘液糖タンパク質の分離法の比較検討
- ラットにおける胃粘膜高分子糖タンパク質の分布と絶食負荷による変動
- ラット胃粘膜器官培養法を用いた粘液糖蛋白質の生合成に及ぼすCimetidineとCetraxateの効果
- 消化管出血の臨床
- Therapeutic effect of estradiol benzoate on primary biliary cirrhosis - A case report.
- Role of laparoscopic vascular changes in fatty liver. Comparative study with intrahepatic microvasculature using experimental model. : Comparative study with intrahepatic microvasculature using experimental model
- A case of pancreatic somatostatinoma associated with carcinoid syndrome.
- 高コリンエステラ-ゼ血症を呈した症例
- 虚血性小腸狭窄の臨床的および病理組織学的研究
- CLINICO-PATHOLOGICAL STUDY OF REACTIVE LYMPHOID HYPERPLASIA OF STOMACH:Consideration about the malignant change and the new classification
- Non-speciffc Multiple Ulcers of the Small Intestine Associated with Diabetic Ketoacidotic Coma, Report of An Autopsy Case
- Buerger 病による虚血性小腸狭窄の1手術例
- タイトル無し
- タイトル無し
- A case of pheochromocytoma associated with hypercalcitoninemia and ectopic production of many peptide hormones.
- Medical endoscopic treatment of massive bleeding due to peptic ulcer.
- The X-ray Study on the Effect of Loperamide on the Gastrointestinal Tract