腎不全を合併した上部消化管出血の検討

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概要

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われわれは,1971年7月より,1979年12月までの間に,471例の上部消化管出血例を経験した。これらの中で腎不全例(血清クレアチン値1.5mg/dl以上のもの)は40例を占め,肝機能障害例の76例に次いで多かった。上部消化管出血の原因は,全体例では胃潰瘍が一番多かったが,腎不全例では胃糜爛,十二指腸潰瘍例が多かった。出血の型では,間歇型が50%を占めた。治療としては,21例(52.5%)に手術を施行した。これらのうち,出血開始後7日以内に手術を施行した5例は全例死亡し,待期手術例16例のうち死亡例は3例であった。待期手術例で手術を原因とした死亡例はなかった。緊急手術は成績が不良のため,一時的止血の後待期手術をするべきであると考える。
北里大学の論文
1981-02-28

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