北里大学における胃癌手術例1,359例の検討

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概要

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北里大学病院開院より1985年12月までの14年5か月間の胃癌手術例1,359例について,前半と後半の2期にわけて,それぞれの時期の症例や手術成績に差が見られるかどうかについて,比較検討した。後期では前期に比べて,年間の手術症例数が増加し,とくに70歳代80歳代の高齢者の占める割合が大きくなった。また,後期で早期胃癌,とくに深達度mの早期胃癌と早期胃癌類似進行癌が増加した。全体としてみてもstageの早いものが増加した。組織型で,未分化型(低分化腺癌および印環細胞癌),占居部位でM領域の癌が増加した。治療成績では,治癒切除率が増加し,5年相対生存率は手術例全体で,前期52.2%から後期57.3%に,切除例のみでは,62.3%から65.0%へと向上した。この治療成績の向上は,主として早期の癌が増加したためと考えられる。しかし,stage別に検討しても,後期で5年生存率に向上が見られることより,外科治療自体の進歩も強く示唆された。
北里大学の論文
1988-06-30

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