Villous structureを有する大腸上皮性腫瘍の臨床的ならびに病理学的研究
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概要
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villous structure を有する大腸上皮性腫瘍28例について臨床的,病理組織学的に検討を加え,肉眼形態分類による治療方針の決定を試みた。症例の内訳は男女比4:3,好発部位は直腸18例(68.6%)であった。組織学的性状は良性8例,早期癌12例,進行癌8例であった。肉眼形態は有茎性,腫瘤状無茎性,扁平状無茎性の3型に大きく分け,絨毛状の表面性状,潰瘍性変化の有無を加味し分類した。有茎型は,良性のみ,扁平型は早期癌のみであったが,腫瘤型で表面性状が非絨毛状のものは8例中7例が,潰瘍性変化を伴うものでは8例中7例が進行癌であった。以上の結果より治療方針は,有茎型はpolipectomy,無茎性の症例については腹膜反転部より口側の症例は陽切除,腹膜反転部より肛門側の症例は原則として局所切除が望ましいが,腫瘤型で表面性状が非絨毛状,潰瘍性変化を伴うものは触診所見,生検診断結果を含め慎重に検討し1期的根治術を行うべきと考える。
- 北里大学の論文
- 1988-02-29
著者
-
中 英男
北里大学東病院・病院病理部
-
比企 能樹
北里大学医学部・外科学
-
高橋 俊毅
北里大学医学部・外科学:北里大学病院救急センター部
-
工藤 康生
北里大学東病院消化器センター外科
-
工藤 康生
北里大学医学部外科
-
中 英男
北里大学医学部・病理学
-
中 英男
北里大学東病院病院病理部
-
中 英男
北里大学医学部病理学
-
中 英男
北里大学東病院消化器疾患治療センター病理
-
比企 能樹
北里大学医学部
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