体外衝撃波結石破砕(ESWL)を併用して治療しえたconfluence stoneの1例

概要

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症例は84歳女性。閉塞性黄疸にて入院し,CTスキャン,PTC にて径26×22mmのcunfluence stone,胆嚢胆石と診断した。高齢で夜間せん妄が著明であったため外科手術は困難と考え,EST下に親子式胆道ファイバースコープを用いてEHLを行なった。結石は2分割されたが破片が大きく内視鏡的砕石が困難であったためESWLを併用した。腎結石破砕装置HM-3を用いて,PTCDチューブから造影しX線ガイドに3000発の衝撃波を照射した。乳頭側の破片は細片化し,バスケットカテーテルにて除去した。その後三管合流部,胆嚢管,胆嚢内の結石が総胆管内へ移動したが内視鏡的砕石は困難であったため,さらにESWLを3回行なったところ結石は縮小しバスケットカテーテルにて把持可能となり,全結石を除去できた。ESWLに伴う重篤合併症は認めなかった。ESWLは手技が簡単で非侵襲性であり,内視鏡的砕石が困難なconfluence stoneの治療に有用であると思われた。また,総胆管結石の場合,結石と胆管壁との間のスペースの有無によって破砕効果の予測が可能と思われた。
北里大学の論文
1991-04-30