原発性胆汁性肝硬変の臨床病理学的検討 : 無症候性と症候性の観点から

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概要

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原発性胆汁性肝硬変と診断した17例について,無症候性と症候性の観点から臨床病理学的に検討した。無症候性群9例,症候性群8例であり,症候性群の初発症状としては,黄症(4例,50%),皮膚掻痒感(2例,25%)で発見されるものが多かった。肝機能検査では,血中総ビリルビン値,総胆汁酸値において両群間に有意差が認められた。病理組織学的には,病変が一時期のみのものは少なく,病期が混在していた。即ち,無症候性群ではScheuer分類のI,II期が多くIII期も見られ,症候性群ではII,III期が多かったがI期の所見も認められた。また,臨床的に無症候性から症候性への移行が確認された例は無かった。以上より無症候性を,症候性の早期病変として捉えるには問題があり,異なった疾患概念である可能性が示唆された。
北里大学の論文
1987-12-31

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