ウエハ内一括形成されたディチューニング制御広波長域(>70 nm)異波長DFB-LD

概要

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WDM光通信の実用化のためには, 精密に波長が制御されたLDを低価格で提供できる技術を確立する必要がある。そのためには, 必要な波長とその要求数に応じて, LDの発振波長をウエハ面内で任意に制御する技術が有効である。我々は, これまでに, 電子ビーム(EB)露光を用いて, 同一ウエハ上に異周期回折格子を形成し, EDFAの増幅波長域全てをカバーする波長範囲(43.4 nm)で単一軸モード発振する異波長DFB-LDの一括形成を実現した。しかし, 各LDの特性は, 回折格子のブラッグ波長がMQW活性層の利得ピーク波長からずれるにしたがって大きく変化するという問題があり, 全てのLDから良好な特性を得ることはできなかった。今回, 狭幅選択MOVPE(成長領域幅<1.5μm)を用いて, 異周期回折格子の各ブラッグ波長の変化に, MQW活性層の利得ピーク波長を追随させ, ディチューニング量(発振波長と利得ピーク波長の差)を常に〜10 nm以下に制御することにより, 波長域1.52〜1.59μmの広範囲にわたって良好な特性を有する異波長DFB-LDの一括形成に成功したので報告する。
1997-03-06