焦点調節補償型立体表示装置の検討
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概要
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我々は遠隔地にいる人間があたかも対面しているかのような感覚でコミュニケーションできる,臨場感通信会議の研究を行っている.高い臨場感を持った立体表示技術は,これを実現する上で重要な要素技術となる.高い臨場感を持った立体表示法として,2眼立体視方式が有望である.しかしこの方法ではスクリーンからのオブジェクトの飛び出し量が大きくなると,焦点調節と輻輳の矛盾が生じ疲労違和感の原因となる.我々は視覚の調節機構を輻輳に応じて補償し,2眼立体視方式でありながらホログラフィックディスプレイに近い臨場感の高い立体映像が表示可能な2眼立体視型立体表示装置の基本原理を提案した.本報告ではさらにリアルタイム視点検出機構を導入しシーン中の注視点位置の奥行き情報を得ることによって,常に輻輳に対応した正しい焦点調節を誘発させ,また注視点以外のオブジェクトに擬似的なボケを与えることにより二重像の影響を軽減し,リアリティのある立体映像が表示可能なシステムを試作したので報告する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
-
岸野 文郎
ATR通信システム研究所
-
志和 新一
ATR通信システム研究所
-
志和 新一
Atr通信システム研究所知能処理研究室
-
大村 克之
ATR通信システム研究所
-
大村 克之
ATR知能映像通信研究所
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